{{detailCtrl.mainImageIndex + 1}}/2

南イタリア小さな村で育て、石臼挽きされた古代小麦粉【パン・製菓用 500g】※包装が写真と異なっており、ポリエステルの密封包装でお届けです。

1,080 JPY

About shipping cost

お待たせいたしました、古代小麦粉が少しですが入荷いたしました! ※写真と包装形態が異なっております。ポリエステルの密封袋でのお届けです。 この商品も、少し長いのですが、生産者のこと、商品のことを説明させていただきます。 私たちが扱う古代小麦粉は、古代小麦パスタやエキストラバージンオリーブオイルの生産者ドナートとフランチェスコの古代小麦粉です。 ●生産者のドナート・デ・マルコとフランチェスコ・ディ・サンティス ドナート・デ・マルコ(以下ドナート)は、南イタリアのカンパニア州の山間にある人口3,000人の村サンニオの出身。 男兄弟の長男で、自然に囲まれて育ったドナートは、生まれ育った環境に心地良さを感じていたことから、農業に関する仕事に進むために、大学を卒業後にローマにある農業法人でキャリアを積んでいきます。 この農業法人では、『国際土地連合』という国連の下部組織とともに、『生産者が土地を主体的に扱えるようになろう!』という命題を掲げて活動をしていました。(この活動は、ローマの農業法人を離れた今でも携わっています。現在ドナートは、自分の農業協同組合を主催しており、むしろ以前よりも主体的に、サンニオという小さな村に各方面から要人を招いて、少しでも村に還元をする取り組みをしています。その内容は後述します。) ある日、久しぶりに実家のあるサンニオに戻ったドナートは、自分が生まれ育った地域が社会問題を抱えていることを知ります。 1つが、放棄地の増加。そして、もう1つが移民難民の増加です。 ●社会問題を農業を通じて解決出来るのか!?ドナートの決意 この地域では、遺産相続をされたが引き取り手がいない土地は、地域の教会が収用することになっています。しかし、人手が足りない教会でも、どのように活用してよいのか分からないまま、月日が経っていました。 そのことを、友人であるフランチェスコからドナートに相談が持ち掛けられます。ドナートがキャリアを積んできた農業分野で、何か自分たちが育ってきた地域に貢献は出来ないか、と。 ドナートは、ローマでの生活と、キャリアを切り上げて、地元のサンニオ村に戻る決意をしました。そして、荒れた放棄地を目の前に、まずは窒素を土に固定するために、レンズ豆などの豆類を育てました。そして、野菜類を育てて、土地を作り始めていきました。 その後、かねてから興味のあった古代小麦の栽培を始めます。同じ地域の農家から受け継いだ『サラゴッラ』『セネトラカペッリ』『ロマネッラ』という品種の古代小麦を育て始めました。 ●古代小麦の種のお話 これらの品種は、種が広く行き渡ってしまい、その結果として品種が改良されないように、数件の農家で大切に守り繋いできた品種です。ですので、サンニオ村に戻ったドナートでさえも、簡単に種を分けてもらうことが出来ませんでした。 しかし、彼の農業に対する姿勢と、地元のために動いている姿が認められて、古代小麦の種を分けてもらうことになりました。(これらの品種には証明書が公式に発行されています。) その後、以前のキャリアで繋がりのあった、イタリア・スローフード協会とともに、復活させた『マルゼリーナ』という品種の古代小麦も加わります。 しかし、元々収穫量が少ない小麦。古代小麦となると、さらに少ない収穫量。広大な引き継いだ土地を少しずつ少しずつ、小麦に合うように土壌を育てていきました。元々乾燥している気候のサンニオ村、また岩山地帯という土の特長もあって、小麦の生育には良い環境のようなのですが、毎年変わる天候には抗えない日々。 特に雨が降らない一昨年は、収穫量もガクンと落ちてしまいました。昨年は、例年よりも雨が少なかったそうですが、一昨年の経験を経て、小麦の収穫量をある程度確保出来るようになりました。 ●小麦の製粉は、小麦に優しい石臼挽きを 同じサンニオ村出身で、同じ世代のある兄弟がいます。彼らの家は、代々小麦を小麦粉に変える製粉事業を営んでいます。 彼らの工房には、大きな木枠で出来た製粉機があります。その木枠の中に鎮座するのが、直径3mはある大きな石臼です。この石臼は代々使われているもので、今でも衰えることなく現役で活躍しています。 石臼で小麦粉にするには理由があります。それは、小麦粉にする際に熱が加わってしまうと、小麦本来が持つ風味が酸化によって、損なわれてしまいます。 また、伝統的な方法で製粉することは、彼らが繋いできた文化の継承にもなります。 また、古代小麦が持つ本来の味とミネラル分を残すために、全粒粉で乾燥パスタも作りましたが、少しボソボソ感が残ってしまうため、試行錯誤を重ねて、3分搗きにたどり着きました。 今現在、お取り扱いをしている古代小麦パスタは、3分搗きです。 ●社会問題を農業を通じて解決する。移民難民の増加の話 ドナートは、ローマでの社会経験時代に、多くの国の若者と一緒に働いていました。そこでは、EUの中で移動をしてきた移民や、アフリカからイタリアに流れてきた難民移民が増えていました。 ただ、あまりの人数の多さに、その人たち全てをサポートできる状況ではなく、苦労していました。 その後、ドナートは、自分が生まれ育った地域に戻るのですが、都会で問題になっていた移民難民の増加の問題が、規模の違いはあれど、地元でも少しずつ問題になっていることに直面します。 先に書いた放棄地の社会問題があり、その働き手として、移民や難民、引いては社会で活躍をしたい!と思っている人たちに声を掛けていきます。 ドナートたちが手塩にかけて育てた野菜や、豆類、オリーブ、小麦に至るまで、社会での居場所が無かった彼らも素晴らしい人材として育って行っています。 そして、市民が集うマルシェに生産者として参加する中で、今まで分け隔てがあった市民と移民難民の融合を図ったり、社会生活を不便なく行えるように、言語学習機会を提供したり、運転免許証取得のサポートを行ったり、ただ単なる『労働力』ではなく、幸せな生活が送れるように、ドナートやフランチェスコは思考を凝らしてサポートを続けています。 彼らが手掛ける事業は今や農業だけに留まりません。その中には、ショッピングバッグを手掛ける事業もあります。その事業の契機となったのは、移民難民の方のおかげだと言います。 それは、様々なバックボーンを持っている移民難民の中に、裁縫の得意な方がいるからです。その彼女が自分の持ち物を手作りしていて、メンバーの中で話題になっていました。そこから、話が広がり、イベントの際に一度作ってみたカバンが好評になり、今ではショッピングバッグを皆で縫製して、仕立てています。 ●古代小麦の種類のお話 『ロマネッラ』:軟質小麦でケーキやクッキーなどを作るための製菓用に向いています。軟質小麦は、粉の質が柔らかく、一般的にはタンパク質の量が少ないものを軟質小麦といいます。 軟質小麦から取れた小麦を、「中力粉」「薄力粉」といいます。小麦の粒が柔らかいため、石臼で挽いた際にも、細かく挽くことが出来、小麦粒の表面に傷がつくことが少ないため、皇室小麦に比べると水分を吸いにくいという特長があります。 是非、『パスタ用古代小麦粉』もご覧いただけますと嬉しいです。 よろしくお願いいたします。

Sale Items